高千穂酒造の歴史
高千穂ならではの麦、雑穀焼酎の味わいを全国へ
明治35(1902)年、玉の露酒造として創業し、昭和51(1976)年に現在の高千穂酒造株式会社へ。高千穂地方で多く作られていた雑穀の中からトウキビ(トウモロコシ)を原料とした『刈干(かりぼし)』を主力商品に、昭和50年ごろブームになったそば焼酎、昭和55年ごろからは市場のニーズに合わせて飲みやすい麦焼酎とアイテムを増やしてきました。近年は、小売価格が高めのプレミアム焼酎や、地元限定出荷の焼酎も作り、愛飲家の注目を集めています。
現在は原料別で麦60%、芋15%、そのほかトウモロコシ、米、ソバ、リキュールとなっています。
高千穂酒造のこだわり
挑戦! 黒麹全量仕込み
広く好まれる焼酎で全国展開を図る一方で、芋焼酎のような強い個性をもつ麦焼酎を造れないかという思いから、焼酎の原点ともいえる「黒麹・全量仕込み・常圧蒸留」に立ち返り、あえて手間のかかる製法に挑戦を始めます。
黒麹はもともと沖縄の泡盛に使われていて、原料本来のコクや風味を引き出す力があるといわれます。しかし、扱いが難しく、当時一次仕込みだけに使われることはあっても、二次仕込みにまで使うのは「焼酎業界初の挑戦」だったそうです。
強い個性を持つ本格麦焼酎
黒麹全量仕込みの本格むぎ焼酎『黒麹 高千穂』は、香ばしさとコク、強い甘みを持ち、麦のうまみを極めた新しい高千穂酒造の顔として平成15(2003)年に誕生しました。
あえて「クセ」を残すことで個性が出る常圧蒸留が白ラベル、マイルドな飲み口に仕上がる減圧蒸留を黒ラベルとし、蔵の個性をアピールしています。
3年以上長期熟成させることでコクと風味を増した『高千穂 零』は、平成26(2014)年秋季全国酒類コンクールで麦焼酎部門第1位特賞を獲得しました。
地域とともに
焼酎かす再利用で循環型社会に貢献
焼酎かすの処理には、地元の和牛繁殖農家へ飼料として提供を行っています。また、延岡市北浦町では養殖業者が宮崎県水産物ブランドのカンパチのエサに混ぜて与え「ほろ酔いカンパチ」という新ブランドも誕生しました。
焼酎かすにはアミノ酸などさまざまな成分が含まれていて、それを飼料とすることでカンパチは味や色つやがよくなるといわれ、循環型社会への取り組みだけでなく、地域の活性化にもつながっています。
若い人たちへのメッセージ
地元だけの味も、ぜひ宮崎で味わって
全国的には2~4月のみ販売する宮崎特産の日向夏や、お隣日之影町産の梅を使った梅酒などリキュールは、原料にもこだわりがあり、味も良いと人気の商品。焼酎入門として食前酒やデザートとともに楽しむのはいかがでしょう。
また、地元産の米を使った本格米焼酎『露々(ろろ)』は、高千穂町内の酒販店、飲食店だけに出していたものが評判になり、現在は県内のみで販売しています。ぜひ宮崎に来て、麦、米、雑穀をていねいに醸した本格焼酎を飲んでみてください。
会社概要
会社名 | 高千穂酒造株式会社 |
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住所 | 西臼杵郡高千穂町大字押方925 |
電話 | 0982-72-2323 |
FAX | 0982-72-3323 |
webサイト | http://www.takachihosyuzo.co.jp |