株式会社尾鈴山蒸留所の歴史・概要
尾鈴山の中で
黒木本店の別蔵として、1998年に作られた尾鈴山蒸留所。黒木本店のある高鍋町中心地から30分ほど車を走らせた山の中にあります。
車を降りるとそこは別世界。草木の香りや湿度を持った、柔らかい空気が漂っています。山の合間の少し開けたところを、そのままの地形を生かして作られた蒸留所で、横を流れる谷川を見下ろすと大岩が転がっているのが見えました。夏になると蛍も飛びます。
BGMは虫の音や鳥の声、清流の流れる音。
より良い環境へのこだわり
超軟水
「昔から世界中で酒をつくるのは山の中」と、より良い水を環境を求めて、地元の山=尾鈴山で場所を探して辿り着いたのがこの場所でした。
水は川の上流、水源地に近いところから引いてきたものを、仕込みや割水全ての過程に使用。水は日本では珍しい超軟水。その飲みやすさは、のど元を柔らかく通り抜け、コップ一杯さらっと飲み干してしまうほどです。
手作業
手間がかかると機械化が進む麹造りも、全て手作業で行います。適温で発酵させるために、職人の手で室の中に麹を広げる麹作りの作業は、毎日1〜2時間かけて行われます。麹を触る職人の顔は真剣そのもの。麹を運ぶのも手作業です。
焼酎作りの最先端技術を生かしながらも、手づくりにしか出せない味を追求し、出来る限り手作業で行う焼酎作りを続けます。
黒く塗られた木製の建物が谷あいに並ぶ蒸留所は、どこか異国にきた様な錯覚に陥ります。
尾鈴山蒸留所の焼酎造り
人と大地が一体となったものづくり
尾鈴山蒸留所では、麹作りをする室やモロミを作る桶は全て木製。「木は適度に水分をコントロールしてくれる」と自然と一緒に作る焼酎作りを体現。
大人二人分くらいの深い木桶は飫肥杉性。軽くて浮力が大きい、耐久性が高い、弾力性があり曲げやすい、と船材としても重宝された特性を生かしています。
人間と微生物と自然と、みんなで一緒に作り上げたものが焼酎だということを、思い起こさせてくれます。
会社概要
会社名 | 株式会社尾鈴山蒸留所 |
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住所 | 宮崎県児湯郡木城町大字石河内字蔵谷656-17 |